あとがきにかえて:catering for Erykah Badu & her band/crew
2010-04-21


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今回難しかったのは、エリカがヴィーガンであるだけでなく、塩を摂らないという事でした。そして塩は摂らないけれど、濃い味で、という要望だったのです。もともと料理に塩はそんなに多用しないので、素材のおいしさを生かした料理で良いのであれば何の問題も無かったんだけれど、濃い味ということで悩んでしまった。そして出来上がった、あれこれ手を尽くした1日目の料理。

でも実際エリカのライブを観て私は感じました。きっと彼女は、おいしい素材を使えば、とくに味が濃いとか薄いとかいう事は関係なしに、喜んで食べる人であるに違いない。私は自分の腕と自分の”おいしい”を信じることにしました。だから2日目の料理は何も迷う事なく、さくさくと進みました。いつもの自分の料理をつくったのです。

でも、いつもの自分の料理でありながら、何かをひとつ越えた、という実感がありました。あの2日目の私の料理は、すっ、としていて、余計なものを一切纏わず、なのにキラッと輝いている、繊細な面持ちながらも芯の強い女性のようでした。この日の為に全身全霊を捧げたけれど、その味は決して押し付けがましくはなかったと思います。

エリカのライブは、今まで経験してきたものとは全く違いました。立っていられない程の瞬間もありました。それは勿論、彼女が素晴らしかったからなのですが、少しでも裏方として、この素晴らしい日に関わることが出来て、あのときの私は感無量だったのだと思います。

今回、この素晴らしい機会をくださったPositive productionとスタッフの皆さん、カノムパンNY特派員めぐちゃん、野菜を送ってくれた旧友こうじくん&なおちゃん、当日大きな力になってくれたあゆみちゃん、べんちゃん、まりこちゃん、そらたん。頑張った岳くん、応援してくれたお客さん、友人たち。そして"You are amazing."と言ってくれたErykah Badu、皆様に感謝を捧げます。

Lot's of LOVE

[各種イベント]
[エリカ・バドゥErykah Badu]
[貝沼まり子wrote]

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